穏やかな稜線に魅せられて

10月18日(日)晴れの予報、また例の如く朝4時に光が丘を飛び出した。谷川連邦の西の端っこ、平標(たいらっぴょう)山と仙ノ倉に向かう。月夜野から17号を新潟に向かい苗場スキー場を過ぎるとすぐに登山口があった。この山、名前の読み方さえ知らなかった。サイトで調べてみると登った人の評判がとても良い。それで以前からとても気になっていた。
「エビス大黒を過ぎると景色は一変してなだらかな稜線が牧歌的な風景を漂わせている。仙ノ倉山山頂から西側は一変してハイジの世界!そこにはなだらかなスロープが待っている・・・僕が歩くのを待っている・・・。」と、誰かが書いた山行記がもうすぐ現実のものとなりそうだ。

穏やかな仙ノ倉山への稜線

今は秋、色付いた木々に囲まれた林道を歩き、真新しい山小屋で休憩し平標山に向かう。この登山道は階段の道が多いと聞いてはいたが・・・そう、たぶん7割くらいは木道や階段である・・・単調な階段登りがこれでもか、と続くが美しい仙ノ倉への稜線がその辛さを慰めてくれる。
眼下に平標山の家
もうすぐ山頂
ガスに覆われる仙ノ倉への稜線
山頂記念撮影

しかし晴れわたっていた天気が一転、もう少しで頂上というところで、あっという間に日本海側からガスが上がり、ホワイトアウト状態になってしまった。
仙ノ倉山への稜線歩きをしたくて1時間ほど山頂でじっと待機をしたが、不安定な天候状態に今日は諦めて下山することにした。
時々すっとガスがひくときに現れる仙ノ倉山への稜線上の道や、下山に使った松手山へのルートが、お花畑こそもう終わってしまったが、木々の紅葉がそれに負けないくらいの演出をしてくれた。下山した後もしばらく景色が脳裏から離れない。必ずもう一度来るから待っててくれ、と何度も誓った。


松手山ルートの紅葉

急峻な岩峰を緊張感をもってよじ登って達成感を味わうのも山登りの醍醐味、しかし、この平標山から仙ノ倉、あるいは松手山へのルートは、まるで天空の遊歩道のような穏やかな表情をしている。こんなルートを歩くのも山歩きのもう一つの楽しみだと思う。

いつか花の季節に、谷川岳から長い距離を縦走しこの楽園の稜線にたどり着いてみたいと思っています。