お盆、川乗山に登る

光が丘公園通り

ある日、急に山に登りたくなった。なぜそんな気持ちになったか解からない、有名な山に登ろうとか、百名山に挑戦しようという動機ではなく、単純に、今まだ体力が残っているうちに高い山に登りたい・・・と思った。
身体が丈夫なわけでもなく、心臓病の手術で何回か入退院を繰り返し、手や足から取った血管を心臓の動脈のバイパスとして使うことで、止まりかけた鼓動が復活、4年前だった。
最近までシステム屋(コンピュータ)として時代の流れに沿って、画一化しにくいアナログを否定し、全てを数値化することで成り立つ世界に身をおいてきた。ドッグイヤーなどと言って7年かかることを1年でやり遂げようと生き急いだ。そんなスピード最優先の世界から4度目のリハビリを境に遠ざかった。
コンピュータは所詮道具、それによって便利になった分だけ人間らしく生きなければと思う。自分の足(体力)と五感だけが頼りの山登り、辛く、苦しい上り坂に、人の生き方に似ているところがあるのかも知れない。


8月16日、お盆休みの最終日、山に行きたくて朝5時に起きてとりあえず奥多摩方面に向かう。 電車の中で地図を見ながら行き先決定、今日は百尋の滝を通って川苔山(川乗山とも)に行き、下山ルートは大根の山の神から鳩ノ巣駅に降りることにした。
林道をしばらく歩くと細倉橋に着く
解りやすい道標、ここからが山道
沢を何度も渡ります
雨が降ったら渡れない?
奥多摩一の百尋の滝

休日最後とあって朝の日原の鍾乳洞行きのバスはいっぱい、臨時も出ているようだ。
川苔山も川苔橋登山口から細倉橋まで1時間ほどの林道を歩き、百尋の滝までは沢の流れに沿った気持の良い2時間弱のハイキングコース、しかしその先は急登また急登で頂上まで2時間半、標高は1364mだが、標高差が1000m位あり、かなり体力が必要な山である。
下山道の鳩ノ巣駅へのルートは延々と続く杉林の中を歩く。眺望も変化も少ない中、歩くのにうんざりした頃に大根ノ山ノ神の祠が現れた。もうすぐ集落かと思ったがまだまだ道は続いていた。今回はかなり歩いた山行でしたが、地図を見ていると奥多摩には登りたい魅力的な山がいっぱいある。秋の紅葉時期にはもう一度来たいと思う。
山頂で記念写真
雲取山(左奥)が見えます
下山道は展望が無く退屈、やっと眼下に鳩ノ巣集落